万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

2016-01-01から1年間の記事一覧

社会的ダーウィニズムの誤りー勝者は進化しない

2016年は、イギリス国民のEU離脱選択に次いで、アメリカでもトランプ氏が当選いたしました。こうした現象が、マスメディアを中心に、”大衆迎合主義の台頭による政治の劣化”として声高に批判された一方で、”エリート”や既成政治に対する常識的国民の抵抗とす…

問題山積のドイツの偽ニュース規制案

うそニュース監視、ドイツが新組織検討 禁錮刑科す案も 報道によりますと、ドイツでは、SNSで拡散される”偽ニュース”を規制するために、監視組織の設立を検討しているそうです。設立の理由は、アメリカにおけるトランプ氏の大統領選での勝利の一因には、事実…

太政官指令関連地図は竹島日本領の証拠では

「韓国」のニュース 先日、弾劾事件へと発展した朴大統領のスキャンダルから国民の関心を逸らすためか、竹島に韓国海兵隊が訓練を理由に上陸したと報じられました。竹島問題は、反日感情の強い韓国では、政治家にとりまして、今や、格好の世論誘導の材料と化…

日米首脳の真珠湾訪問ー真の寛容とは

オバマ大統領、日米は「友情と平和選択」=安倍首相訪問の真珠湾で演説 本日、日本国の安倍首相は、アメリカのオバマ大統領と共に真珠湾を訪問しました。首相の真珠湾訪問は過去に4例あり、初めての事ではありませんが、日米首脳揃っての訪問はこれまでにな…

カジノ解禁問題ー利益は事業者・対策は国民負担はおかしい

政府、依存症対策に着手=カジノ法施行受け閣僚会議 衆参両院で「統合型リゾート(IR)整備推進法」、所謂カジノ法案が採択されたことから、政府は、ギャンブル依存症の対策検討に着手したと報じられております。しかしながら、このカジノ法については、国会…

在留1年永住権問題と中国国防動員法

有能な在日外国人、在留1年で永住権 対象の3分の2は中国籍か 政府が規定緩和検討 日本国政府は、外国人の高度人材を”呼び込む”ために、永住権の取得資格を短縮する方向で検討に入っているそうです。報道によれば、対象者の凡そ65%が中国籍の外国人なので…

理解に苦しむ内閣府の世論調査ー不思議な対韓感情の好転

日露関係「良好」27・8%…内閣府世論調査 昨日、内閣府が実施した周辺諸国との関係に関する世論調査の結果が公表されました。メディアではなく内閣府が実施したアンケート調査ですので信頼性は高いと推測されるのですが、それでも首を傾げる結果もないわ…

”売国失敗シナリオ”を想定できない翁長沖縄県知事

菅長官、翁長知事に不快感「返還式典出るべき」 翁長沖縄県知事が沖縄県の米軍北部訓練場の一部返還に伴う式典に欠席した件は、知事としての”職務放棄”と言っても過言ではないかもしれません。翁長知事の無責任な行動は今に始まったわけではなく、ネット上な…

複雑な心境になる東京裁判

本日12月23日は、天皇誕生日です。そして、今ではすっかり忘れられがちですが、この日こそ、東京裁判で死刑判決を受けたA級戦犯の刑が執行された日でもありました。 A級戦犯の死刑執行には、当事の皇太子誕生日に当たるこの日が敢えて選ばれたとされており、…

ベルリンテロ事件ー”まぬけ過ぎるテロリスト”の不思議

独テロ容疑者を公開捜査=チュニジア出身の男、武装の恐れ ドイツの首都ベルリンで発生したテロ事件は、ISが犯行声明を公表したことから、イスラム過激派による犯行との見方が有力です。しかしながら、捜査の経緯をみておりますと、どこか不可解な点がありま…

北方領土問題ー意味深長なキッシンジャー元国務長官の発言

首相、来年早期に訪露意向…プーチン氏と会談へ 先日、日ロ間で設けられた首脳会談は、日本国側からの8項目の経済協力が挙げられたものの、政治面に関しては具体性に乏しい玉虫色の合意となりました。領土問題については、日本国は、国際法、並びに、歴史に…

IMF専務理事有罪判決問題ー人民元優遇とビットコイン放任の責任は?

ラガルド氏、IMF専務理事を続投へ 有罪判決に上訴せず フランス経済財政相時代における職務怠慢で有罪判決を受けたラガルドIMF専務理事。同氏に対する有罪判決は、国際機関が抱える組織的腐敗の問題をも浮き彫りにしてるようです。 ラガルド専務理事に対…

北方領土問題の正しい解決方法はICJへの付託では

【プーチン大統領来日】領土交渉の「壁」は日米安保条約 露、オホーツク海の要衝軍事化を警戒 南シナ海問題に対しては、日本国政府は、法の支配の原則を掲げ、国際法に照らした解決を主張し続けていおります。その一方で、新聞報道によりますと、安倍首相は…

頑張れフィリピンー諦めたらお終い

比外相「中国に抗議しない」=南沙の防空施設問題 中国がスプラトリー諸島において防空施設を整備している件について、フィリピンのヤサイ外相は、滞在先のシンガポールで「われわれは中国を止められない。できることは今何もない」と述べたと報じられており…

対中包囲政策としての日本国の対ロ協力のリスクーロシア懐柔は米ロ関係に期待

【プーチン大統領来日】「特別な制度」設計は難航必至 北方四島ぶつかり合う主張 ロシアのプーチン大統領の来日は、日本国側の対ロ経済協力ばかりが目立ち、日本国には然したる成果はなかったとする評があります。その一方で、対ロ協力は、中国の軍事的な脅…

北方領土ロシア領支持説への反論

ロシア外相 外務防衛の閣僚協議「2+2」再開必要で一致 ロシアのプーチン大統領の訪日を機に、ネット上のブログでも、北方領土関連の記事が目立つようになりました。中には、ソ連邦による北方領土領有を、ポツダム宣言第7条等に基づいて正当化する意見も…

中国は戦争準備に入ったのか?ー南シナ海の防空施設整備問題

中国、南沙で防空施設整備か=7人工島に高射砲など―米シンクタンク 今年7月に示された南シナ海をめぐる仲裁裁定は、中国による国際法違反を認定した画期的な司法判断となりました。ところが、仲裁裁定を”紙くず”と見なす中国は、誠実に裁定に従うどころか…

北方領土交渉ーロシア側からの拒否は日本国のチャンス

プーチン大統領と会見、4島交渉「別の問題」 プーチン大統領の訪日を前にして、日本国内では、北方領土問題における進展を期待する声が随所から聞こえていました。色丹島と歯舞群島の2島返還論も、交渉妥結を前にした高揚感を表わすかのように、新聞の一面…

「一つの中国」の原則こそ国際社会の原則違反では?

米国、「一つの中国」政策維持にコミット=大統領報道官 トランプ次期大統領の”「一つの中国」の原則には縛られない”とする発言は、中国を震撼させているようです。早々、中国から抗議の声が上がっていますが、そもそも、「一つの中国」の原則こそ、国際社会…

世論調査神話の崩壊ー”世論操作”という現実

世論調査依存に強く警告=トランプ氏勝利的中の米教授―大統領選予想 先のアメリカ大統領選挙では、マスメディアの事前予測が悉く外れたため、根拠とされた世論調査に対する信頼性も著しく損なわれることになりました。メディアの敗北とも称されたのですが、…

日本国は慰安婦問題を法律問題化すべきー争うべきは事実

慰安婦像、設置場所決まらず=米首都でお披露目集会 朴大統領が弾劾されたことにより、次期大統領次第では、昨年末の日韓慰安婦合意は破棄されるとの見方があります。折も折、アメリカでも、首都ワシントンD.C.において、韓国系米国人団体が慰安婦像の設置…

北朝鮮の”主体思想”のパラドクスー承認願望

新たな北朝鮮制裁を決定=資産凍結対象を拡大―政府 北朝鮮とは、共産主義国家であると同時、主体思想という極めて特異なイデオロギーによって独裁体制を維持してきた国でした。既に、この思想の発案者が誤りを認めているため、現在、どの程度の影響力が残さ…

トランプ次期政権の対北政策は対中依存継承か?-アジア情勢の岐路

北朝鮮、核弾頭小型化成功か=再突入技術は未完成―米当局者 大統領選挙期間にあって、数々の暴言で国際社会を驚愕させたトランプ氏。しかしながら、対北政策に限っては、圧力の強弱の違いこそあれ、”中国に北朝鮮を抑えさせる”という、従来の対中依存方針を…

ソフトバンクの対米巨額投資は”トロイの木馬”?

ソフトバンクの孫社長、米国に500億ドル投資へ トランプ氏と会談 ソフトバンクと言えば、東日本大震災に際して発生した福島第一原発事故に乗じ、当時の民主党政権と結託して再生エネルギー事業に乗り出した”政商”としての側面があります。そのソフトバンクが…

”公的行為天皇決定説”の危険性

天皇退位、論点整理に着手=1月公表へ有識者会議 報道によりますと、天皇の譲位-退位-問題に関連して首相の私的諮問機関として設置されている「天皇の公務の負担軽減等に関する有識者会議」では、今般、憲法に規定のない”公的行為”については、その時々の…

トランプ次期政権で対日よりも対中関係に激震か?

電話会談「中国を意図的に挑発」…米紙報道 アメリカ大統領選挙期間におけるトランプ氏の対日発言は、それがあまりに大胆、かつ、過激であったため、日本国内では、日米同盟の終焉まで懸念される状況となりました。このため、トランプ氏の当選には警戒感も広…

トランプ氏の南シナ海対中牽制発言ーアメリカは国際法秩序の擁護者となるか?

中国人工島造成「我々に尋ねたか?」トランプ氏 アメリカのトランプ次期大統領は、南シナ海における中国による軍事拠点化について、痛烈な言葉を投げかけたと報じられております。”我々に尋ねたのか?”と…。 誰もが、この言葉は、一方的に南シナ海に人工島を…

深刻な”天皇像”の分裂ー統合のパラドクス

2016年8月8日に公表された”天皇のお気持ち”を機に、目下、日本国では、天皇の譲位(生前退位)問題が有識者会議の下で議論されています。専門家等からのヒアリングの場が設けられたものの、賛否両論が拮抗し、収拾がつかない事態に至っています。 大まかに…

米中関係は70年代に戻れないーキッシンジャー氏の訪中

習近平氏、キッシンジャー氏と北京で会談 トランプ政権の発足を前にして、共和党の重鎮であり、かつ、ニクソン政権時において国務長官であったキッシンジャー氏が、老齢を押して北京に赴き、習近平主席と会談したと報じられています。 米中間の劇的な国交正…

保護主義は反知性的か?ー”調和型自由”を求めて

NY株、4日ぶり史上最高値=原油51ドル台に大幅上昇 戦後の国際経済では、ブロック経済に対する反省から自由貿易主義が追求され、IMFとWTOを両輪とする自由貿易体制が構築されてきました。共産主義体制にあって統制経済を採用したソ連邦と東側陣営の崩壊…