万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ロシアの米朝合意案は‘悪魔の囁き’では?

北朝鮮高官と米国務長官 NYで会談 非核化議論か 最近、日経新聞朝刊が連載しているインタヴュー記事「米朝攻防―焦点を聞く」にあって、4番目の識者として本日登場したのは、現在、韓国・国民大学の教授の職にあるロシア人、アンドレイ・ランコフ氏です。‘…

移民政策推進なら総選挙を-移民増加は社会を破壊する

イギリスのEU離脱を問う国民投票もアメリカの大統領選挙も、移民政策が重大な争点となりました。両者とも、その結果は移民反対が多数を制したのですが、日本国政府は、前回の総選挙において政策綱領に挙げることなく、単純労働者を含む移民の受け入れを大幅…

無責任な対北「段階的な非核化」容認の薦め

北朝鮮追加制裁見送り 米、首脳会談へ配慮 昨日5月28日の日経新聞朝刊に、「米朝攻防-焦点を聞く」の第一話として、ブッシュ政権下で東アジア・太平洋担当の国務次官補を務めたクリストファー・ヒル氏へのインタヴュー記事が掲載されておりました。氏は、…

中国による5G日中共有提案に警戒を-広域的通信支配の手段か?

中国、5G周波数帯の共有提案 日中韓3カ国きょう情報通信相会合 情報・通信技術が急速に発展した今日、国家は、自国の領土、領海、領空と言った排他的な地理的範囲としての領域だけを守備していれば事済む時代ではなくなりました。人々がそれとは気が付か…

北朝鮮は面倒で厄介な国

トランプ大統領 米朝会談6月12日開催に期待 最近、ネット上の記事で「職場の面倒な人や厄介な人の特徴6つ」という記事を発見しました。この記事では、面倒で厄介な人を1)利己的な人、2)気分にムラのある人、3)批判的な人、4)無責任な人、5)好き…

北朝鮮の‘屈服’は信じられるのか?-金桂寛外務次官の談話を読む

正恩氏、交渉姿勢維持=中止に驚きも目標変わらず 北朝鮮が米朝首脳会談の開催を申し出た思惑とは、アメリカを‘段階的核放棄’という、同国の核温存戦略に巻き込むためであったと推測されます。しかしながら、この思惑は外れ、現実には、自国を瀬戸際に追い詰…

米朝首脳会談中止-北朝鮮の核実験場閉鎖がテストだったのでは?

北朝鮮 核実験場爆破作業 外国メディアが撮影の映像公開 本日早朝、6月12日に予定されていた米朝首脳会談は、トランプ米大統領の決断により中止となった、とするニュースが飛び込んできました。将来に開催に含みを持たせてはいるものの、会談を前にした事前…

日大アメフト悪質タックル問題-まずは事実確認を

内田氏「指示ない」井上氏「間違った解釈」 先日、日本大学のアメリカンフット―ボール部の選手がゲーム中に極めて危険な反則行為を働き、関西学院大学のQBの選手に対して全治3週間の怪我を負わせる事件が発生しました。事態の深刻さと波紋の広がりから、加…

中国モデルの「IT革命」は中国限定では?

本日のダイアモンド・オンラインに「中国で「IT革命」が進んでいる3つの理由」と題する興味深い記事が掲載されておりました。この記事を読みますと、他国が‘中国モデル’を採用するのは、大変、難しいように思えます。 同記事の分析に依れば、中国をして「IT…

米朝首脳会談はお流れでも悪くはない

トランプ米大統領、北朝鮮の出方次第で首脳会談中止も=副大統領 中央朝鮮通信を介して北朝鮮側から米朝首脳会談再考が表明されて以来、同会談の雲行きは怪しくなってまいりました。アメリカ側からも中止を示唆する声が聞こえております。 報道に拠りますと…

米朝首脳会談はお流れでも悪くはない

トランプ米大統領、北朝鮮の出方次第で首脳会談中止も=副大統領 中央朝鮮通信を介して北朝鮮側から米朝首脳会談再考が表明されて以来、同会談の雲行きは怪しくなってまいりました。アメリカ側からも中止を示唆する声が聞こえております。 報道に拠りますと…

既に見破られている北朝鮮の‘核施設廃棄ショー’

【激動・朝鮮半島】「取材1人当たり300万円」ぼったくり? 北核実験場廃棄“ショー化”の恐れ 北朝鮮の‘金王朝’には、代々演出好きのDANが受け継がれているようです。先代の金正日委員長は、外部から情報を一切遮断する閉鎖国家化を徹底する一方で、ハリウ…

中国の副都心計画「雄安新区」は“監視型都市モデル”-共産主義の欺瞞

昨年2017年4月1日、まさにエイプリルフールのその日に、中国の習近平国家主席は、北京の首都機能を補完する新たな都市の建設プロジェクトとして、「河北雄安新区設立に関する通知」を発表しました。完成を2035年に見込み、投入される投資総額は凡そ35兆円…

米朝首脳会談-奇妙なイアン・ブレマー氏の‘日本単独敗者論’

米朝首脳会談の先行きに不透明感が増す中、5月18日の日経新聞朝刊の「グローバル・オピニオン」欄に、米朝交渉に関するイアン・ブレマー氏の論考が掲載されておりました。ブレマー氏と言えば、『スーパーパワー-Gゼロ時代のアメリカの選択』の著者としで…

トランプ大統領の“体制保障”とは北朝鮮の‘被保護国’化?

リビアと異なり金正恩体制保証=北朝鮮の非核化で―米大統領 米朝首脳会談を来月12日に控え、米朝間の駆け引きが活発化してきております。北朝鮮側が同首脳会談のキャンセルを‘警告’したのに対して、アメリカのトランプ大統領は、金正恩委員長に対して‘体制保…

‘進も地獄退くも地獄’の北朝鮮-アメリカが一枚上手?

「米朝首脳会談中止なら圧力続ける」 米報道官 米韓共同軍事演習の実施を平和路線に対する逆行として批判した北朝鮮は、6月12日に予定されている米朝首脳会談の中止を匂わせております。北朝鮮側の突然の態度硬化によって、米朝首脳会談の行方は不透明感を…

北朝鮮の米朝首脳会談キャンセル警告-金正恩委員長は逃げ腰なのでは?

北朝鮮「一方的に核放棄強要なら米朝首脳会談再考」米をけん制 先月27日に板門店で開催された南北首脳会談は、北朝鮮危機の話し合い解決に向けた流れを巧みな演出によって造りだした観がありました。しかしながら、注目の米朝首脳会談を凡そひと月後に控えた…

別の角度から見た北朝鮮核放棄問題-‘植民地化’という代償

米朝首脳会談を来月に控え、マスコミ各社は、北朝鮮が要求する核放棄の‘見返り’に言及するようになりました。本来、北朝鮮は違法行為を働いた国家ですので、犯罪行為に報償を与えるような‘見返り’など‘もっての他’なのですが、見方を変えますと、別の意味で…

ポンペオ米国務長官の“体制保障”は何を意味するのか?

非核化で米ポンペオ長官“安全保証与える” 6月12日に予定されている米朝首脳会談まで1カ月を切った今月13日、アメリカのポンペオ米国務長官は、核放棄の見返りとして「金正恩委員長に安全の保証を与える必要がある」とする見解を示したそうです。マスメディ…

韓国船籍‘瀬取り’事件-北朝鮮の戦争準備か?

先月下旬に開催された南北首脳会談では、‘平和の到来’が効果的に演出され、内外にあたかも朝鮮半島から危機が去ったかのような印象を与えました。しかしながら、その実態は、演出ほどには単純ではなく、南北融和は別の意味で波乱含みのように思えます。 報道…

北朝鮮への見返りは不要なのでは?-対北支援の悪しき先入観

報道に拠りますと、米朝首脳会談を控え、ポンペオ米国務長官は、北朝鮮が早期に非核化のための具体的な行動を採れば、経済支援を行う用意がある旨の発言をしたそうです。果たして、国際法や国連安保理決議を無視して秘かに核開発を行った北朝鮮に対して、見…

視界不良な米朝首脳会談-6月12日シンガポール開催

非核化検証が課題=「失敗の25年」教訓に―米朝 注目を集めてきた米朝首脳会談については、6月12日にシンガポールで開催されることが決定されました。通常、首脳クラスの会談では、事前に両国間で裏方による折衝が済んでおり、最後の仕上げとなる象徴的な…

日中経済関係改善への疑問-隠れた対中譲歩では?

8年ぶりの李克強首相の公式訪日で実現した日中韓サミットでは、経済分野における日中関係の改善が特に進展した分野として報じられています。マスメディア等では、米中関係の悪化を背景とした中国による対日譲歩として説明していますが、その内容からします…

米離脱後でもイラン核合意は維持できるのか?

英仏独の首脳「遺憾と懸念」 米国のイラン核合意離脱に対し トランプ米大統領によるイラン核合意離脱の決断は、イランを含め関係諸国に衝撃を与えております。離脱の報を受けたイランのハッサン・ロウハニ大統領は、早々、アメリカを除く核合意の当事国との…

アメリカのイラン核合意離脱が北朝鮮に与える影響とは?

トランプ米大統領、イラン核合意巡る決定を8日発表 トランプ米大統領のイラン核合意に関する決断を明日に控え、メディア等では、仮に同大統領が合意枠組から離脱した場合に北朝鮮に与える影響について取り沙汰されております。大半の予測はマイナス影響なの…

中国による一帯一路構想擁護論の詭弁

一帯一路で官民協議会…日中、第三国で共同事業 最近、頓に一帯一路構想に対する風当たりが強くなったためか、中国は、同構想の擁護に躍起になっているようです。本日も、日経ビジネスのオンライン版で「一帯一路は中国が世界に提供する公共財だ」と題する中…

憲法第9条改正問題-自衛隊という表現への素朴な疑問

憲法第9条については改憲問題の核心にありながら、この条文をめぐる様々な問題点が取り上げられ、議論が十分に尽くされてきたとは言えない状況にあります。今般の自民党の改正案についても、自衛隊の合憲性が明記される点が強調されつつも、根本的な問題に…

日朝平壌宣言の罠-日本国が北朝鮮の核放棄を素直に歓迎できない理由

北朝鮮核、拉致解決で協力 首相と主席が初電話会談 北朝鮮、並びに、その後ろ盾である中国は、北朝鮮の核・ミサイル問題を対米取引の材料にすべく、日本国政府にも積極的な働きかけを行っているようです。究極的な目的は、在韓米軍の撤退なのでしょうが、中…

問題山積の日本国憲法第9条-交戦権を‘認めない’のは‘誰’?

安倍晋三首相「いよいよ改憲に取り組むとき」 自衛隊明記で「正統性が明確化される」 昨日、5月3日は、現行の日本国憲法が公布された日として祝日に指定されております。しかしながら、第二次世界大戦後の占領期に制定されたため、日本国憲法が抱えている…

憲法改正気運の減退-自民党案も一因では?

世論調査というものは、その質問の設定によって一定の方向への誘導が可能である上に、データ操作によって必ずしも正確に世論を反映しているとも限らないのですが、憲法記念日を迎えるに当たって、憲法改正に関する世論調査を実施した新聞社も少なくないよう…