万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

イラン騒動も一幕に過ぎない?

 イスラエルとアメリカによる奇襲的な攻撃により、3月1日、イランの最高指導者アリ・ハメネイ師が死亡したと報じられております。同攻撃の理由としては、イランが進めてきた核開発の阻止、並びに、体制転換を求める‘国民運動’への支援などが挙げられていますが、その一方で、今やトランプ大統領自身にエプシュタイン事件の火の粉が降りかかっている時期が時期だけに、疑惑に対して煙幕を張るためであったとする見解もあります。何れももっともらしい説なのですが、より大局から見ますと、今日のイラン騒動も、グローバリストによる壮大なる‘世界支配戦略’の一部であるように思えます。

 

 この問題、先ずもって‘イスラム革命とは何であったのか’という問いから始めなければ真相は見えてこないことでしょう。そもそも、イスラム原理主義に基づく神政政治を暴力革命によって体制化した‘ホメイニ師’自身が謎に満ちています。ブルジョア革命やプロレタリア革命をはじめ、近代以降の革命とは得てして国際陰謀であり、組織的に仕組まれた謀略なのですが、イスラム革命もまた、イラン国民による自発的な‘革命’であったと見なすには慎重であるべきです。パーレビ王朝に対する鬱積していた国民の不満は革命への動力として利用されたに過ぎず、結局、イランに出現したのは、グローバリスト好みの‘全体主義体制’であったのですから。

 

 この側面は、今般の反体制運動にあっても、その中心人物が、アメリカで亡命生活を送っていたクロシュ・レザー・パフラヴィー元皇太子である点とも共通しています。同元皇太子は‘民主化運動のリーダー’として紹介されてはいるものの、イスラム全体主義から世襲君主制への体制移行では五十歩百歩となりましょう。何れであれ、イラン国民は、グローバリストによる二頭作戦の下で二者択一を迫られているようなものです。

 

 そして、ハメネイ師の死亡が米CIAとイスラエルとの協力関係において成功したとする情報も、同推測を補強します。極めて高い精度と攻撃力をもつ兵器によって攻撃を受けたとされますが、それに先だって、米CIAは、同師の所在と行動パターンについて徹底的に調べ上げており、土曜日に開催される高官会議への出席情報が計画実行の‘ゴーサイン’となったそうです。ハメネイ師は別の建物にいたとされますが、かくしてイスラエルの空軍基地を離陸した戦闘機が放った長距離ミサイルは、革命防衛隊総司令官、国防相、軍事評議会議長、海軍大将、革命防衛隊航空宇宙部隊司令官、情報省副大臣等が揃う施設を直撃するのです。

 

 仮に同情報が事実であれば、イラン攻撃の主役は米軍ではなく、グローバリストの下部組織とも推測される米CIAとモサドということになります。このことは、イランの政権中枢部には、既に両者のスパイや工作員が潜入しており、逐次、内部情報を流していたことを意味します。イスラエルは、ハメネイ師の遺体の画像を公開していますが、こうした画像は、側近や内部者でなければ撮影できないはずです(あるいは、既に隠しカメラ他設置されていた?)。否、ハメネイ師のみは別の建物で待機していたとなりますと、さらに穿った見方をすれば、事前に攻撃を知っており、イランの最高指導者その人が‘スパイ’であった可能性もないわけではないのです(何処かで生存しているかも知れない・・・)。あるいは、中国の習近平国家主席が人民解放軍の幹部を次から次へと粛正したように、イランでも、計画の遂行に‘邪魔’となる軍の幹部達を一掃したかったのかも知れません(この場合、ハメネイ師がどちらのサイドにいたのかは不明・・・)。

 

 ‘事実は小説よりも奇なり’と申しますが、果たして、事実は何処にあるのでしょうか。少なくとも、今般のイラン攻撃については、グローバリストが脚本を書いた‘茶番劇’である可能性を常に意識して対応すべきではないかと思うのです。

 

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