万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

2017-02-01から1ヶ月間の記事一覧

移民反対=ヘイトの誤ったイメージ操作ー罪悪感を懐くべきはどちら?

アカデミー賞の授賞式などでの発言を聞いておりますと、移民反対の主張は、あたかもヘイトクライムに当たるかのような口ぶりです。移民反対を支持する人々が罪悪感を抱くように仕向けられているのですが、移民反対の主張は、外国人に憎しみの感情を持つヘイ…

移民やトランスジェンダー擁護論は自己中心的では

J・フォスターさんら反対集会 トランプ政権の移民対策 アメリカでは、トランプ政権の移民政策やトランスジェンダー政策撤回に対して、リベラル派の人々が反対の声を挙げているようです。しかしながら、この主張、あまりに自己中心的なのではないでしょうか。…

独裁化の波は米欧にも押し寄せているのか?

本日の日経新聞に、フィナンシャルタイムスのコラム紹介として「崩れゆく民主的価値観」と題する記事が掲載されていました。同記事において、執筆者であるチーフ・フォーリン・アフェアーズ・コメンテーターのギデオン・ラックマン氏は、米欧諸国における民…

共謀罪と化学兵器対策ーVX使用のリスク

【WEB編集委員のつぶやき】金正男氏が暗殺された…これが現実だ 骨抜きの「テロ準備罪」を喜ぶのは誰だ? マレーシアで起きた金正男氏暗殺事件は北朝鮮による犯行とする見方が濃厚となっておりますが、それが事実であるとしますと、同国は、海外において生…

北朝鮮は自滅するのか?

【金正男氏殺害】「北朝鮮は無礼だ」東南アジア友好国との関係に亀裂 炭鉱などに労働者派遣して搾取 マレーシアの空港における金正男氏暗殺事件は、マレーシア当局の捜査によると、北朝鮮政府による犯行とする見方が強まってるそうです。メディア各社も関連…

ヤルタ密約の「引き渡し」は領土割譲を意味しないのでは?

北方領土に新たな師団配備か=国防相が方針―ロシア 本日の産経新聞の一面に、北方領土問題に関する記事が掲載されておりました。同記事によりますと、ヤルタ密約の草案でも、南樺太と千島列島は明確に区別されており、後者に関しては、大西洋憲章に不拡大方…

不可解な共謀罪一回目適用除外論ー誰を庇っているのか?

現在、日本国の国会のおいて立法手続きが進められている共謀罪について、金田勝年法相から驚きの発言があったそうです。”正当な活動をしていた団体が1回だけ重大な犯罪を行うと決め、準備行為をしたとしても「組織的犯罪集団」とは言えない”と言うのです。 …

”プラットフォーム”を外資に席巻される日本国

最近の日本経済には、一つの特徴を見出すことができます。それは、プラットフォーム型のビジネスの殆どが、外国企業に握られてしまっていることです。 この現象は、様々なビジネス分野で観察されます。まずSNSの世界では、日本企業の名は見えず、フェースブ…

中国は”戦わずして負ける”を決断すべきでは?

中国大陸において繰り広げられた戦乱の歴史は、学問のジャンルに「兵法」なるものを成立させています。その代表的古典は、春秋戦国時代に誕生した『孫氏』ですが、その代表的な指南は、今では誰もが知る”戦わずして勝つ”です。 近年、『孫氏』はビジネス向け…

米中は南シナ海問題で決裂している

米空母、南シナ海に=中国をけん制か 報道に拠りますと、米原子空母力ール・ビンソンは、今月18日、南シナ海における活動を開始したそうです。前日の17日には、トランプ政権の誕生以来、初めてとなる米中外相会談の場がG20が開催されているドイツのボンで設…

共謀罪への反対は一般国民の不信を招く

「共謀罪」対象277に=政府、来月上旬にも法案提出 現在、日本国では、2000年に署名した国際組織犯罪防止条約を締結すべく、国内法の整備に取り組んでいます。その柱となるのが「共謀罪」なのですが、何故か、反対の声も少なくありません。 「共謀罪」に…

情報の真偽を確認しない罪深きCNN

ベネズエラ、CNNを放送停止に 報道問題視「虚偽だ」 アメリカの大統領選は、さながらトランプ候補対メディアの様相を呈しており、フェイク・ニュース問題が持ち上がるという副産物も見られました。この対立構図、選挙結果を以って収束すると思いきや、今…

海外企業による買収リスクは深刻ー東芝は他人事ではない

東芝の取引先、1年半で4割減 家電子会社など売却で 報道によりますと、東芝グループの経営難に伴う事業の”切り売り”の影響を受けて、1年半の間に東芝の取引先は4割ほど減少したそうです。グループ本体から切り離されたとはいえ、これまでのところは分離…

金正男氏暗殺ー世界は野蛮に満ちている

「韓国亡命阻止狙う」=金正男氏暗殺で韓国紙 本日、北朝鮮のトップの座にある金正恩鮮労働党委員長の長兄である金正男氏が暗殺されたとする、衝撃的なニュースが報じられました。本国からの指令を受けた女性工作員による犯行との味方が有力なようですが、こ…

保護主義批判が自国経済を苦しめるー政府は東芝の救済を

東芝、きょう発表予定の決算を1カ月延期 米原発会社の買収めぐる「内部通報」で調査必要に アメリカがTPPからの離脱を決定したことから、日本国の政府もメディアも、保護主義批判一色に染まっております。安倍首相は、訪米に際してトランプ大統領にTPPの意…

アメリカ大統領令ー安全に関わるリスク判断は政治問題

米政府高官 大統領令停止であらゆる対応策検討 トランプ大統領が先日発した入国制限に関する大統領令は、司法の判断により、その効力が停止された状態にあります。この結果、入国禁止措置も解除されていますが、国民や国家の安全に関わる入国管理の判断は、…

日米経済対話ー二国間経済協定のメリット

副大統領と「しっかり議論」=日米経済対話―麻生副総理 これまで、日本国政府はTPP交渉に心血を注いできただけに、アメリカのトランプ政権による二国間交渉へのシフトに対しては、批判的な意見が多数を占めています。地域主義が主流となりつつあるにもかかわ…

”一つの中国”は両刃の剣ー台湾主導もあり得る

【トランプ大統領始動】台湾 米側からの事前通告を示唆 実務関係強化に期待 アメリカのトランプ大統領が中国の習近平主席との電話会談において”一つの中国”の原則を尊重すると述べたことから、中国は、「褒めたたえたい」としてもろ手上げてこの発言を歓迎し…

アメリカは何を犠牲にし中国は何を譲ったのか?

米「一つの中国」尊重…米中首脳が電話会談 報道に拠りますと、大統領選挙にあって”一つの中国”に異議を唱えていたトランプ大統領は、中国の習近平主席との電話会談で、前言を翻し、この原則を尊重すると伝えたそうです。取引を得意とする実業家としてのトラ…

大統領令差し止め問題ー司法にも限界がある

裁判所は「政治的」=米大統領 トランプ大統領とマスメディアとの対立は一向に改善される様子は見られず、今や、”大統領の行うことは全て間違っている”とする極端なスタンスも見受けられます。イスラム諸国出身者や難民の入国を制限する大統領令についても、…

保護主義の効用は過小評価されているのでは?

米、対中制裁関税を確定=道路舗装材の廉売372%―トランプ政権で初 アメリカにおけるトランプ政権の成立以来、保護主義批判の大合唱が聞えておりますが、保護主義には、内需喚起という効用があることがすっかり忘れられているようです。米国経済全体の視…

ロボット・AI時代の構造改革の手段としての保護主義

IT企業が異議申し立て=入国禁止令「米産業に損害」 トランプ政権が推し進めている保護主義政策に対しては、マスメディアをはじめ辛口の論評が目立ちます。アメリカの保護主義によって世界経済は打撃を受け、消費者も損失を被るとする見立てが大半ですが、…

ヘイトスピーチ規制という名のヘイトクライムー”日本セカンド”の宣言か

「オール川崎」でヘイト根絶へ条例を 与野党議員市民ら集会 先日、法務省は、地方自治体に判断基準を提供するために、ヘイトスピーチ規制に関する典型事例を提示したそうです。典型事例を読んでみますと、言論の自由を侵害する内容も含まれており、憲法に抵…

移民制限ー米企業の反撃が共感を得られない理由

企業トップ、輸入税に異論も=トランプ氏肝煎り会議―米 日経新聞では、毎週日曜日に英経済紙フィナンシャル・タイムスからの転載記事を掲載しています。本日のテーマは、「米企業、移民制限に反撃を」とする題で、トランプ政権による移民制限に対して米企業…

アメリカの入国禁止令一時差し止めの行方

連邦地裁、入国禁止一時差し止め=全米で即時効力―ビザ無効は6万人 トランプ大統領による入国禁止令に対して、ワシントン州シアトルの連邦地裁は、ワシントン州からの提訴を受けて同令の一時差し止めを命じたと報じられております。ワシントン州の主張に拠…

トランプ大統領円安誘導批判問題ードル高はドル決済の運命では?

日銀緩和は「国内のデフレ是正のため」 麻生氏、トランプ氏の「円安誘導」批判に反論 アメリカのトランプ大統領は、米国製品の輸出を拡大すべく、日本国に対しても”円安誘導”を批判しております。批判の対象は、当局による為替市場への直接的介入に留まらず…

韓国政府のAI活用の期待と不安

「慰安婦像」に呼称統一へ=外務省 本日の日経新聞の一面には”AIと世界”というタイトルで、”政治の限界をAIが越えられるのか”という問題を問う記事が掲載されていました。同記事に拠りますと、政治混乱の最中にある韓国政府が、「AI政治家」の開発組織を発足…

”リスクからの逃走”-深刻なリベラルの病理

入国禁止49%賛成 反対41%を上回る 米世論調査 ロイター通信が実施した世論調査の結果に拠れば、トランプ大統領によるイスラム教徒入国禁止措置に対して、「強く」と「やや」を合わせて49%が賛成と回答し、反対の41%を8ポイント上回ったそうです。大…